2007年12月14日

岸本挽物製作所

アドバイザーをしている,岡部町朝比奈の殿(との)にある、Shopバーズの
併設家具工房ボーボワでは出版されている雑誌、またはインテリアショップ
としてもおなじみ「私の部屋」(本社:東京,全国に48店舗)のオリジナル
の家具をOEMで制作しています。
そして、それらの脚物の部分を担当してくださっている『岸本挽物製作所』
を訪問しました。
岸本挽物製作所
寸分違わず曲線を描き、また道具を自在に使いこなす技術はこの道数十年の巧の
技です。平たい刃や丸刃にはそれぞれの使う技が違います。コンマ数ミリの角度
や力の入れ具合で一瞬のうちに木をガリガリにしてしまったり、指が機械に引き
込まれてしまったりするそうす。
岸本挽物製作所



















岸本さんは、「丸刃は簡単なようだけど、刃の背で丁度切れる所を当てる、
微妙な角度とコンマ数ミリの所をうまく使わなければならないんだよ。
うっかり刃があたりすぎて、一瞬のうちに指が機械に引き込まれて小指が
反対に反っちゃった事もあったよ。」と怖い話をしてくれました。一瞬、
体中がゾゾーットしましたが、職人さんはそうはいっていられません。
真剣に集中して曲線を削り出していました。
岸本挽物製作所

岸本挽物製作所岸本挽物製作所
道具は職人さん達の命。相当な数の刃物をお持ちのようですが機械の横には
すぐに研げるように砥石があり、数回の削りをしては研いでいました。
まさに技と体と道具が一体になった「真剣勝負」の現場を見せていただき
ました。
家具制作と一口に言ってもその分野で分業する事は一般的ですが、お互いの
分野でお互いの技術に深い信頼を抱きながらの作業です。そして木地加工、
研磨、塗装、仕上げには大変厳しい目を持った代表の平盛氏以下、ボーボワ
の職人さん達の技を注ぎ込み製品が出来上がって行きます。
「私の部屋」の出版物のなかにそれらのオリジナルデザインの製品が出て
いますが、実際にお店で見ていただければその良さが伝わってくる事と思
います。

今回ご紹介したものは「私の部屋」オリジナル、チェルシーシリーズの
コンソールデスクの脚の部分です。 
詳しくは「私の部屋」のHP http://www.watashinoheya.co.jp/ を
ご覧ください。



Posted by Atelier Ms at 12:04 │職人の技

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