2010年02月13日
カーニバル(アルマニッシュファッシング)

冬期オリンピックも始まり、そして
カーニバルの季節がやって参りました。
いきなり恐い写真でごめんなさい。
私がドイツ滞在中に経験したカーニバルです。
このとき私はフライブルクからハンブルクに移り住んでいましたが、
どうしてもこの地方のカーニバルが見たくて、北の端から
南のこの街に帰って来ました。
これは、南ドイツ黒い森地方:フライブルク近郊の
エルザッハというところのカーニバルの様子です。
ドイツでは「ファスナハト」「ファッシング」と呼ばれています。
このフライブルクの周辺のカーニバルは、ドイツがキリスト教化される
以前のゲルマンの古い習慣と民間信仰の名残りが顕著に見られる
ドイツの民俗学に興味があれば絶対に見逃してはいけないと
(そう確信しているのは私だけかも知れませんが・・・)思われる
カーニバル:ファッシングです。


このエルザッハというところのファッシングが面白いと聞き
しかも夜は見物だからという事で行ってみると、
なんと街についたとたんに、建物の影からこんな恐い顔を
した人がぴょんぴょんスキップしながら出て来て、
なにかで、あっちこっちビタビタ叩きまくっているのではありませんか。
これ水の入った「ブタの膀胱」なんです。
そして頭にかぶっているのは、よく見ると麦わら帽子を
まくり上げ、エスカルゴが、びっしりと貼付けられている、
不思議な帽子です。
何とも驚きというかショッキングな、それでいて、赤い服が可愛くて
スキップしているその姿は、全ての要素がミスマッチで幻想的な
雰囲気でした。
これは、冬を追い払い春を呼ぶ祭りとしての意味が込められている
仮面の奇祭と呼ばれています。
この奇妙な人達は「ナロ」とよばれていて、
(馬鹿者などという意味らしい)
次の日にはここで一番大きな街フライブルクでナロの
カーニバルがあるのです。
その様子は以下の写真で。それぞれの村々によって
仮装が違います。
これらを見ていると、森と共に生きて来た民族の様子を
うかがう事が出来ます。






カーニバルは本来、復活祭の前の40日をキリストの受難を思って
肉食を断ち、禁欲生活を営む四旬節に入る直前に、
たらふくごちそうを食べて、仮装行列などで大騒ぎをする祭りです。
ベネチアやニースなどは有名ですね。
ドイツではケルンなどのカーニバルが有名で、前にも述べたように
「ファスナハト」「ファッシング」などとよばれ仮装行列や舞踏会が
盛大に行われます。